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公開日:2019.10.31

連載あなたを守るセキュリティー講座

vol.39

知らないうちにデジタル誘拐や拡散で悪用も 子どもの写真をSNSにアップするリスク

写真:知らないうちにデジタル誘拐や拡散で悪用も 子どもの写真をSNSにアップするリスク

わが子の写真が他人の孫としてSNSに載せられていた、幼少期の恥ずかしい写真をSNSに公開していた両親を訴えた、海外ではこのようなことが起こりました。
もちろん、日本も例外ではありません。
SNSが原因で起こるリスクを知って対策を取るようしましょう。

投稿した写真や情報は完全に消し去ることはできません

SNSに写真を投稿して可愛いわが子の姿を色々な人に見てほしい、成長の記録に残しておきたい。
そんな親心を悪用する人が存在するのは事実です。
ネットに投稿した写真や情報はたとえ削除したとしても、それらをコピー・拡散された場合、完全に消し去ることはできないのです。
実際に子どもの写真をSNSへ投稿した場合、どういうことが起こりうるのでしょうか。

SNSへの写真投稿によって起こりうること

■収集され欲望を満たすことに利用される

簡単にコピーができるため子どもの写真をダウンロードし保存される可能性があります。
中には子どもを性的な対象とする第三者が児童ポルノサイトへ掲載してしまうというケースも。しかも別の写真と組み合わせ、悪質なコラージュ写真にされるという恐れもあります。

■別人が親になりすます「デジタル誘拐」

「デジタル誘拐」とはネット上からコピーした赤の他人の写真をわが子として無許可でSNSなどに投稿する行為です。
これが自分たち家族の身に被害が及ぶ可能性も否定できません。

■誹謗中傷や妬みの対象に

写真がキッカケとなり、閲覧者が投稿者に嫉妬や不快感を抱くこともあります。その場合、ささいな日常の写真でもあらゆる角度から攻撃するポイントを見つけ暴言を書き込んだり、別のWebサイトへ転載し誹謗中傷の的にしたり、ということも起きかねません。

■日常の一コマが将来に影響。肖像権の侵害の可能性も

例えば「トイレトレーニング」や「おむつ替え」などの育児シーン。
大きくなってから写真が同級生の間で広まり、からかいやいじめの原因になるなど数年経ってから子どもが嫌な目にあうこともあり得ます。
また、親だから子どもの写真を公開するのは自由だと思うかもしれませんが、例え家族の間でも無断でアップすることは肖像権の侵害になる可能性を知っておくと良いでしょう。

■誘拐やストーカー「事件」の被害者になる

自宅周辺や学校などの生活範囲内で撮った写真は風景の写り込みが原因で誘拐やストーカー事件に発展する可能性もあります。
屋外の場合であれば看板や電柱、窓への反射など小さな情報から特定できることがあるほどです。あわせて子どものニックネームや名前を書いて投稿するのも避けましょう。普段呼ばれている呼び方で声をかけられると警戒心が薄れてしまうため、危ない目にあう確率も上がってしまいます。

SNSに写真を投稿する前にすべき6つの対処法

SNSに写真を投稿する前にすべき6つの対処法

1:公開範囲を制限する

必要以上にプライベートを公開するのは危険です。SNSの公開設定は必ず確認しましょう。初期設定のままだと知り合いや仲間内だけでなく、世界中の不特定多数の人に見られ、悪用される可能性が高まります。
公開設定をしていても頻繁に機能が追加されることもあるため、定期的に設定を見直すのも重要です。便利だよ、とおススメされたからといってそのままの設定で使うのは避けましょう。

2:投稿前に写真を見直し、尊厳と安全に配慮する

その場の勢いで投稿するのではなく、公開するコメントや写真・動画が今、そして将来の子どもに不利益を与えるような内容ではないか、立ち止まって良く考えてみることが大切です。
他にも誰かを不快にさせる内容、自宅や学校などの情報を特定できる要素が含まれていないことをあわせて確認してください。

3:アイコンが表示されるアカウントの検索設定に注意する

SNSなどのアカウントはGoogleなどの検索結果やサービス利用者へ「知り合いかも」に表示されるなど不特定多数の目に触れる可能性があります。LINEなどのコミュニケーションアプリでも同様です。
アイコンに子どもの写真を使っている場合、検索に反映されない設定に変えるなどサービスに応じた設定やアイコン画像の見直しをしましょう。

4:友人や知人の子どものプライバシーにも配慮

友人や知人の子どもの写真を投稿する場合は、事前に保護者全員の了承を得ることが大切です。顔はモザイクやスタンプで隠すことが原則です。
運動会などの行事の時は名札が写り込んでしまうケースもありますので、細心の注意を払いましょう。写真を共有しあう時はダイレクトメッセージを使う、信用できるグループのみ見られるようにする、誰でも見られるような投稿はしないなどのルールを決めお互いに確認すると良いでしょう。

5:利用しなくなったアカウントは削除する

今使っていないSNSやブログなどのサービスはアカウントを削除してください。利用していないため不正アクセスなどが起こっても気づきにくく、プロフィールや投稿内容をのぞき見され、公開したままの写真や動画などを悪用されないようにしましょう。

6:写真のExif情報は削除する

デジタルデータの写真には撮影日時や機種名、カメラの設定などさまざまな情報が自動的に付与されています(Exif情報)。
写真の管理には便利な一方、簡単に確認できるため情報漏えいの原因となる可能性があります。GPS機能が掲載されているスマホやデジカメの場合は撮影位置が記録されるため、自宅などの住所も晒していることになってしまいます。位置情報はOFFにする、その上で削除できる情報は削除するようにしましょう。

■参考記事
写真に自動で記録されている"Exif情報"講座- チエネッタ
https://flets-w.com/chienetta/communication/nrt_ser-cat36_photo-exif.html

Exif情報って何のこと? - ネットの知恵袋
https://flets-w.com/user/point-otoku/knowledge/pc-equipment/pc-equipment44.html


SNSの投稿に関するトラブルは、ニュースでもよく話題になっていることですよね。
今回紹介したことは明日、あなたの身に起こってもおかしくないことばかり。きちんと対策を取ったうえでSNSを楽しんでくださいね。

■参考記事
ネットに子どもの写真や動画を投稿するリスクと注意点 - トレンドマイクロ
https://www.is702.jp/special/3479/

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チエネッタ編集部

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