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審査22-956-1
公開日:2017.12.25
連載あなたを守るセキュリティー講座
vol.08
サイバー犯罪者は、世の中の変化にとっても敏感。ネット選挙やマイナンバー等、新しい制度に対してもさっそく攻撃を仕掛けています。いったい、どんな事件が起きているのでしょう?
公職選挙法改正により、日本でもインターネットを使った選挙活動「ネット選挙」が始まりました。ところが、日本で初めての試みとなった2013年7月のネット選挙では、その注目度を利用してTwitterに各党の党首や代表の名をかたる「なりすまし」が50件近くも発生したのです!
インターネットは、いつでもリアルタイムで候補者の意見を知ることができるのでとても便利。その一方で、なりすましが流す偽情報に惑わされてしまうと、候補者を選ぶ大事な判断を誤ってしまう危険性もあるのです。
Twitterは、「本人」と認証済みのアカウントには青色のマークが付いていますので、必ずチェックしてくださいね。
さらに、選挙に関する「ネットアンケート」を偽装する詐欺も発生。「アンケートに答えると抽選で現金10万円がもらえる!」等、魅力的なプレゼントで誘惑して個人情報を入力させるという手口です。
偽のアンケートサイトには「候補者の画像」、プレゼント応募フォームには「プライバシーマーク」が載っているという芸の細かさ。これでは、まんまと個人情報を入力してしまう人がいるのもしかたがないかも......と思うほど手が込んでいました。
しかし、偽のアンケートサイトに答えても、プレゼントが当たることはありません! むしろ、個人情報を奪われてしまうことになるのです。
ネット選挙の先進国・アメリカでは、選挙を悪用するサイバー攻撃が多数報告されています。大切なのは、インターネットにあふれる情報の「どれが正しいのか」を見抜く力。くれぐれも、なりすましが発信する間違った情報を拡散しないように気をつけましょう!
2015年10月には、マイナンバー制度が施行されました。マイナンバーは12桁からなる番号。社会保障、税、災害対策の3分野で、複数の機関で取り扱う個人情報が同一であることを確認するために使われています。
住民票、基礎年金番号、健康保険被保険者番号等、非常に重要な個人情報を横断的に管理するため、決して誰にも知られてはいけない番号なのです。今後は、マイナンバーを狙うサイバー攻撃も増加することが予想にかたくありません。
行政機関や銀行になりすましたフィッシングメールで、偽のウェブサイトに誘導してマイナンバーを入力させようとしたり、不正プログラムでパソコンに保存されたマイナンバーを奪おうとしたり。おそらく、いままでと同じ手口が使われることでしょう。
マイナンバーを提供するときは、マイナンバーだけでなく身元の確認も義務づけられているので、本人になりすまして何かの手続きをすることはできません。しかし、万が一のことを考えて、マイナンバーは安易にパソコンに入力しないように意識しておきましょう。
まだ利用の実感がつかめていない新しい制度に対してトラップを仕掛け、先行者利益を狙うサイバー犯罪者。新しい制度は正しい使い方とリスクを見極めてから、利用するようにしてくださいね。
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