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公開日:2020.03.16

備えあれば憂いなし! 防災専門家が教える、いざというときに役立つ防災スマホアプリ

写真:備えあれば憂いなし!防災専門家が教える、いざというときに役立つ防災スマホアプリ

地震や豪雨、台風など、度重なる災害に防災意識も高まっている昨今。万が一に備えて、防災グッズや備蓄品などを準備している家庭は多いと思いますが、防災アプリも進化を遂げているのをご存知でしょうか?今回は、スマートフォンに入れておくと、いざというときに役立つスマホアプリについて、防災アドバイザーの高荷智也(たかに ともや)さんに伺いました。

画像:高荷智也(たかに ともや)

PROFILE

高荷智也(たかに ともや)
備え・防災アドバイザー / BCP・危機管理アドバイザー。「自分と家族が死なないための防災対策」と「経営改善にもつながる緊急時に役立つBCP」のポイントを解説するフリーの専門家。分かりやすく実践的なアドバイスに定評があり、テレビ・新聞・メディアなどへの出演多数。

1アプリは使用場面や目的に合わせてダウンロードする!

――防災アプリには、いろいろなものがあってどれをダウンロードすべきか迷ってしまいます...。まずアプリを選ぶときのポイントはありますか?

写真:使用する場面や目的に合わせてダウンロードし、使うことが大切です。

防災アプリは適当に入れてしまうとある特定のときにしか役に立たないものばかりになってしまうので、使用する場面や目的に合わせてダウンロードし、使うことが大切です。

――アプリごとの役割を事前に把握しておく必要があるんですね!

はい。災害発生時、最優先にすべきは安全な場所に避難し、自分の身の安全を確保すること。そして、その避難をするためには"きっかけ"が必要になります。地震ならば緊急地震速報、水害であれば気象警報なり自治体からの避難情報。まずはそれらのきっかけを専用アプリでキャッチし、その上でどこに避難すべきかを別の専用アプリで知り、命を守る。そして身の安全を確保できたら、安否確認のアプリで家族や知人の安否を確認する。そういった順序に沿って使うことで防災アプリは役立つんです。

1.1リアルタイムでの情報収集に役立つアプリは?

Yahoo!防災速報
「Yahoo!防災速報」が 優れていると思うのは、まず通知してくれる情報の種類が多いことです。これさえ入れておけば、大地震の緊急地震速報や自治体からの避難情報、気象警報、Jアラートを通じたミサイル攻撃の通知だけでなく、提携している市町村に関しては、市町村が独自に通知をしている市内の火災発生情報や詐欺被害、熱中症の警報などありとあらゆる情報を網羅できるので、どのアプリにするか迷ったらまずは「Yahoo!防災速報」がおすすめです。

写真:リアルタイムでの情報収集に役立つアプリは?

――災害に遭うのは必ずしも自宅でとは限らないと思うのですが、そういった外出先の場面でも役立つのでしょうか?

はい。そのとき自分がいる場所をGPSで見つけて通知をしてくれるので、旅行先や出張先など、土地勘のない場所でも必要な情報が得られます。実家や職場、子どもの通う学校などの地域を登録しておくことで、それらの場所の情報をカバーできるのも便利ですね。防災アプリの中にはかなりの勢いでバッテリーを消費するものもあるのですが、「Yahoo!防災速報」は"確実につながり、電池の消費が少ない"という点で安定感も抜群です。

goo防災アプリ
「goo防災アプリ」は、多言語対応が特徴であり強みです。スマートフォンの言語状況に合わせて、アプリ側で日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語で表示してくれるので、外国人の社員や日本に滞在している外国の方に防災アプリを入れてもらいたい場合におすすめです。

1.2災害発生後の情報収集に役立つアプリは?

NHKニュース・防災
「NHKニュース・防災」がおすすめの理由は情報が確実なことです。災害発生時に注意しなければいけないのが、デマやフェイクニュース。特に災害発生直後にそういう情報に飲み込まれてしまうと生死に関わる恐れがあるので、基本的にSNSで得る情報は公的な情報機関が同じような情報を出しているか逆検索をかけて確かめていただきたいのですが、いかに正確な情報を確実に得るかという点で「NHKニュース・防災」は信頼性の高い情報源だと言えます。ニュースをライブ配信してくれるのも見やすいですしね。

防災情報 全国避難所ガイド
「防災情報 全国避難所ガイド」は、外出先で被災したときに非常に役立つアプリです。本来は、会社付近で被災した場合や学校で被災した場合の避難先を事前にハザードマップで確認していただきたいところなのですが、実際は初めて行った場所で被災する可能性もありますよね。そんなとき「防災情報 全国避難所ガイド」を使用すると、最寄りの避難場所や帰宅困難時にどこに行けばいいのかが分かります。

写真:災害発生後の情報収集に役立つアプリは?

また、現在地の地図にハザードマップの情報を重ねて表示できるのも優れているポイントです。浸水や土砂災害の想定を表示できるので、例えば大雨で避難が必要なときに、自分のいる場所が浸水する恐れがあるのか調べられるんです。安全な場所に人を誘導させるということに注力しているアプリなので、"逃げる"という場面にとても適しているアプリですね。

1.3安否確認に役立つアプリは?

LINE
多くの人が普段から使い慣れていること、また、サーバーが強力でどんな災害時にもつながるということを考えると、安否確認にはやはりLINEが一番おすすめです。家族グループなどを作っておき、すぐに投稿できるようにしておくといいですね。

写真:安否確認に役立つアプリは?

2スマートフォンのバッテリー消費を抑える方法は?

災害発生直後から欠かせない情報収集。しかし、必ずしも充電ができるとは限らない状況下ではいかにスマートフォンのバッテリーを長持ちさせるかも考えなければなりませんよね。そこで、高荷さんにバッテリー消費を抑えるための方法について伺いました。

写真:スマートフォンのバッテリー消費を抑える方法は?

・通信頻度を抑える
まずは余計な通信はしないこと。Bluetooth、GPS、Wi-Fiなどで使わないものはオフ、機内モードにしてモバイル通信もカットすると待機時の消費を抑えられます。基本的には機内モードにした上で、自分からスマホートフォン使うときだけ必要な電波を立ち上げるというようにするといいと思います。また、逆説的ですがアプリがバッテリーを消費するので、使わないアプリが大量に立ち上がっているなら一度すべてオフにしましょう。

・画面照度を抑える
画面の照度を上げるとバッテリーの消費が激しくなります。室内で使う場合は画面の明るさを最小にするだけでも、かなりバッテリーのセーブにつながります。ただし、暗くしすぎて読みづらくなり、利用時間が伸びるようになると本末転倒なので都度調整しましょう。

・スマートフォンに依存しないものを利用する
例えば、スマートフォンは災害時にライト代わりに使うこともできますが、できるだけスマートフォンは情報収集や安否連絡に使っていただきたいので、そのためのバッテリーを確保しておくためにもスマートフォン以外のもので代用できるライトや笛などは別で備えておくといいと思います。また、スマートフォンで集めた情報は紙にメモ書きしておくとスマートフォンの使用回数を減らせるので有効です。

3ネットにつながらずアプリが使えないときは「電子書籍」が役に立つ!

災害時、インターネットに接続できず防災アプリが使えなくなる場面があるかもしれません。そんなときのために備えておけることについて、高荷さんは次のように語ります。

写真:ネットにつながらずアプリが使えないときは「電子書籍」が役に立つ!

・救命本やサバイバル本を電子書籍に入れておく
あらかじめ家庭の医学やサバイバルマニュアルなどの本を電子書籍にダウンロードしておくと、ネット接続できないときの情報源として役立ちます。無料でダウンロードできるようなものもあるので、電子書籍アプリに入れて、きちんと保存できているか確認するためにも一度は目を通しておくといいと思います。また購入しただけでは非常時に閲覧できないため、電子書籍を一度開いて端末にダウンロードしておいてください。

――普段アプリでラジオを聴いている人も、ネット接続が断たれてしまうと使えなくなってしまうので注意が必要ですね。

写真:情報収集する際、最終的に頼りになるのはラジオ

そうですね。Wi-Fiもスマートフォンも使えなくなった状況下で情報収集する際、最終的に頼りになるのはラジオなので、普段から持ち歩きたい方はポケットラジオ、避難用リュックサックに入れておくなら手回しラジオを入れておくといいと思います。

4高荷さん直伝!万が一の助けになるスマホでの備え

防災アプリのダウンロードはもちろんですが、普段からスマートフォンを使って備えられることや被災時に役立つスマートフォンの使い方はほかにもあるのだそうです。

写真:高荷さん直伝!万が一の助けになるスマホでの備え

・身分証明書やお薬手帳を画像で保存しておく
メモ書きした紙での保存もした上で、免許証や保険証といった身分証明できるものや、普段薬を処方してもらっている方はお薬手帳や直近の処方箋を撮影して画像に保存しておきましょう。

避難所に臨時で薬がもらえる救護所が立ち上がった場合、また避難先の医療機関で薬を処方してもらう場合、お薬手帳の情報や処方箋の写真が一枚あれば普段飲んでいる薬をスムーズにもらうことができます。持病の薬などは分量を間違えると飲めなくなってしまうので、自分が飲んでいなくても高齢の家族が薬を処方している場合は、家族全員分の写真を撮っておきましょう。

・電話帳の内容をメモしておく
普段スマートフォンの電話帳に頼っているため、最近は家族の連絡先を頭で覚えている人は多くないと思います。ですが、被災時に公衆電話や誰かのスマートフォンを借りて使うことができても家族の連絡先を覚えていなければ連絡できないので、普段から家族の連絡先の内容を紙でメモしておきましょう。

・自宅の片付け前にたくさん写真を撮っておく
自宅に被害が出た場合には罹災(りさい)証明を、家財に被害が出た場合は被災証明をもらう必要があるのですが、罹災証明をもらうためにはどれくらい被害が出たのかを示す必要があります。とはいえ、災害の規模が大きいと役所の方が現地に来て一軒ずつチェックをする時間がないので、写真でのチェックが行われています。

ですので、自宅での片付けをする前にできるだけ家の状況を写真で撮っておきましょう。家を四方向から写したもの、傾いている箇所、壁のヒビ、"ここまで浸水しました"と表す指差し写真、壊れたものなど、できるだけ具体的な写真を撮っておくと速やかに罹災証明がもらえて、保険の請求や義援金などさまざまな手続きをする際に役立ちます。

――スマートフォンの充電用に備えておくといいアイテムはありますか?

写真:やはりモバイルバッテリーですね。

やはりモバイルバッテリーですね。私の場合は普段から使っている充電式モバイルバッテリーに加えて、乾電池式のモバイルバッテリーも非常用に持ち歩いています。災害の規模にもよりますが、まめに電源を切ったり、電波を落としたりしていればスマートフォンのバッテリーは数日間持たせることができるので、充電式モバイルバッテリーは最低1回フル充電できる電池残量、乾電池式は充電2回分くらいの乾電池が備えてあると安心ですね。

写真:普段からまとめて硬いケースに収納しておくといいですよ。

ただし、充電ケーブルをカバンにそのまま入れておくと中でぶつかったりして断線や故障する恐れがあるので、普段からまとめて硬いケースに収納しておくといいですよ。また、スマートフォンの機種が違っても家族同士で使えるように変換プラグもセットにしておくのがおすすめです。

◆まとめ

災害対策はなにか起きてからでは遅いもの。いつでも起こりうる災害に備えて、防災グッズや非常食の備蓄だけでなく、今回ご紹介した防災アプリやスマートフォンの役立て方を把握しておくことが大切です。ぜひ、これを機にみなさんの防災対策を見直してみてくださいね。

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チエネッタ編集部

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