コンサートに行きたい、イベントに参加したいけど遠くて諦めた。
そんな経験はありませんか？
これからは自宅にいながらインターネットを利用して参加できるかもしれません。

インターネットを利用した仮想空間で交流やサービスを楽しむ場所を「メタバース」と呼び、地方自治体、企業、博物館などで集客やPR、ビジネスでの活用が進んでいます。
現地へ行くことなく展示会や体験会、まだ現実には無い商品のレビュー会など、多種多様な体験を届けられることで、注目されています。

メタバースの仕組みをもっと知りたいという方はこちらの記事を参考にしてください。
メタバースとは？定義や注目される背景、具体例や始め方をわかりやすく解説

インターネットを使って自宅から参加できるイベントはオンラインイベントとメタバースイベントの2種類があります。
オンラインイベントは講義・講演などで利用されることが多く、参加者全員が主催者から同じ情報やコンテンツを受け取ります。グループワークやチャットでの会話も基本的に参加者全員が共有します。
一方のメタバースイベントは、参加者自身が仮想空間内を自由に動き回われ、他の参加者と1対1で交流できます。また、自らパフォーマンスを発信できるなど、リアルイベントに近い体験型のイベントとして開催されることが多いでしょう。

仮想空間のイベントに参加する！？と考えると難しく思えますが、メタバースの代表例として挙げられるロールプレイングゲームで想像すると解りやすいのではないでしょうか。顔や衣装を選んで作った自分の分身「アバター」が、ゲームに登場する主人公のように他のプレイヤーと会話したり、冒険したりすると考えると、イメージしやすいですね。
では、実際にメタバースではどのようなイベントがあるのでしょうか。

［バーチャル大阪］

大阪の都市魅力を国内外に発信し、2025年に開催される大阪・関西万博への期待感を高めるとともに、大阪の新たな文化の創出・コミュニティの形成に寄与することもめざす都市連動型メタバース

［Meta ZIPANG（メタジパング）］

上記でご紹介した2つのメタバース以外にもスポーツ業界ではメタバース上にスタジアムを再現し、ファン同士の交流やチームのユニフォームを着たアバターの姿でゲームを観戦できるなど盛り上がりをみせています。
プロ野球チームの中にはアバターで感染症前に定番だった応援スタイルに参加でき、他にもプロが投げた球をほぼリアルタイムに軌跡を再現し、バッター、キャッチャー目線で体感。現実では実現できないメタバースならではの楽しみかたができるようになっています。

イベントだけでは無く、ビジネスのシーンでも仮想空間の活用は拡がっています。
IT技術を駆使し、現実に存在するモノや場所、施設をデジタル空間にコピーした仮想空間を「デジタルツイン」と呼びます。
デジタルツインではモニタリングやシミュレーションが可能となり、業務の効率化、時間短縮につながります。
たとえば、飛行機のエンジンをデジタルツインで再現し、継続的に監視して故障の前兆が無い場合メンテナンスの回数を減らすことも。
他にも建設業界では、デジタルツインで建設現場を確認することで、現地へ行かなくても精巧な完成イメージを見ながら打合せでき、移動時間の短縮につながります。
このように、仮想空間上の経験を実世界にフィードバックできる仕組みを構築することでさまざまなシーンでの課題解決に利用されています。

メタバースはブラウザや専用ソフトなどから仮想空間に入ってさまざまな体験を行うため、インターネットの回線も重要です。会場を思うままに移動する、リアルに近い空間で体験ができるということは通信データの容量がたくさん必要となります。
安定した回線でないとメタバースでスムーズに動きにくい、他のアバターとコミュニケーションをとっている途中で回線が切れてしまうなど、せっかくのメタバース体験がストレスの多いものになってしまいます。
そうならないためにも高速で安定性を追求したインターネット回線を選びたいですね。
最近ではインターネット回線でやり取りするデータの大容量化が進み、高速な光回線のサービスが各社から登場しています。
NTT西日本からは最大概ね10Gbpsスペックのサービスとして「フレッツ 光クロス」が提供されており、NTT西日本から光回線を借り受けて提供している光コラボレーション事業者の「コラボ光」からも最大概ね10Gbpsスペックのサービスが多く提供されています。

なお、10Gbps回線といっても技術規格上の最大値※であり、利用する環境や機器によって速度は数Mbpsに低下する場合があることも覚えておきましょう。
※ 本技術規格においては、通信品質確保等に必要なデータが付与されるため、実効速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数％程度低下します。

これからますます拡がりをみせるであろうメタバース。
ゲームの世界だけではなく、買い物はもちろん、アバターでメタバースの仕事場に出社する会社が出てくるなど日常生活での活用が徐々に増えていっています。
総務省の「情報通信白書」によると、メタバースの世界市場は2021年に4兆2,640億円だったものが2030年には78兆8,705億円まで拡大すると予想されています。

メタバースは現実の世界で諦めていたことを叶え、知らない者同士でも共通の体験をしたり少人数でコミュニケーションを取ることで、友情が芽生え遠く離れた友人ができるかもしれません。
インターネットでメタバースイベントを探し、新しい世界へ踏み込んでみてはいかがでしょうか。

※この記事は2023年7月27日現在の情報です。
※本項に記載されている商品またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。