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公開日:2022.03.24
更新日:2024.06.07
連載あなたを守るセキュリティー講座
vol.47
初めて子どもにスマホを持たせるときにSNSの使用ルールをどのように決めるべきか悩んでいる方、勉強や日常生活に支障がでないか気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、子どもがスマホ・SNSを使用する際のトラブルや弊害を防ぐために、親として知っておきたいことや身近なセキュリティー対策、スマホ・SNS利用に対する向き合い方をご紹介します。
SNSにはさまざまな種類があり、昨今はLINE®、X®、Instagram®、TikTok®などが人気です。
また、SNSの多くは自分のアカウントを作れる年齢が13歳以上となっています。
年齢が上がるにつれてネットを介した部活の連絡や、友人とおしゃべりする機会が増えてくるかと思います。
表情が見えないやりとりは、誤解や勘違いが生じたり、思いやりのない言葉で誰かを傷つけたり、逆に傷つけられたりする可能性もあるでしょう。
子どもが主にどのようなSNSを使っているか、また、利用しているSNSの仕組み、規約を知り、トラブルに巻きこまれた時に備え、被害(弊害・犯罪に巻き込まれる可能性など)を想定しておくことが大切です。
直接本人に確認するほか、実際に起きているトラブル事例について総務省が出している「インターネットトラブル事例集(2023年版)」を親子で確認するのもいいでしょう。
スマホやSNSを利用するメリットも把握しておきましょう。
進級・進学で新しい環境になると、スマホで使っているアプリやSNSで流行りの動画など、共通の話題のおかげで友だちと打ち解けるスピードが早くなるかもしれません。入学と同時にクラスのLINEグループができることも珍しくありません。
SNSでのコミュニケーションは、相手の表情や声などの反応を見ながら話す会話とは異なり、自分の思っていることを思ったタイミングで伝えやすい特長があります。気軽にコミュニケーションが取れるので、簡単に意思を伝えることができます。
スマホやSNSを利用することはメリットだけではなく、デメリットもあります。
コミュニケーションの手軽さから、どんなときでも相手からのコンタクトに反応せざるを得ない状況になったり、返答に時間を取られて結果的に反応すること自体が面倒になったりすることも。
既読スルーをしてしまうと、子どもたち同士の関係がギクシャクするきっかけにもなります。
送信したメッセージが違った意図で伝わったり、素っ気なく伝わったりすることもあります。また、顔が見えないからこそ、対面では言えないきつい言葉を送ってしまうことだってあります。
スマホを手放せなくなることもデメリットのひとつ。スマホやSNSには、絶え間ない通知、反応がもらえる喜びなど、頻繁に利用したくなる仕組みが備わっています。スマホを手放せないことは「スマホ」の性質上のものといってもいいでしょう。
子どもたちの間では、実際にどのようなトラブルや困りごとが多いのでしょうか。
具体的には以下のような事例が挙げられます。
・友だちから仲間外れにされる、友だちを仲間外れにする(SNSいじめ)
・スマホのオンラインゲームやSNSに没頭し、日常生活や学業をおろそかにしてしまう
・SNSを通じて知り合った人と不用意に会い、性的被害にあう
・自撮り写真をSNSに投稿し、ストーカー被害にあう
また、内閣府の「令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」では、インターネット上のトラブルや問題行動に関連する行為の経験についての割合上位は、次のようになっています。
「迷惑メッセージやメールが送られてきたことがある」・・・ 18.6%
「インターネットにのめりこんで勉強に集中できなかったり、睡眠不足になったりしたことがある」・・・ 17.9%
「インターネットで知り合った人とメッセージやメールなどのやりとりをしたことがある」・・・ 16.9%
「自分が知らない人や、お店などからメッセージやメールが来たことがある」・・・ 15.0%
【トラブル事例を子どもに話そう】
このようなトラブルを防ぐために、具体的なトラブル事例を子どもに話しておくと、同じ場面に出くわしたときの抑止力となります。SNSやオンラインゲームには不特定多数の人と通信できる機能がありますが、相手が目の前に存在しないため実際にどういう人とやりとりをしているのかわかりません。親しみやすい写真やかわいいキャラクターでも、安易に信用してはいけないことを伝えましょう。
【友だちとの付き合い方を子どもに話そう】
SNSはあくまで人間関係構築の補助となるツールです。SNSで仲を深めようとするのではなく、現実の人間関係をサポートするツールと捉える必要があります。子どもには「どちらかが嫌な思いをしているなら良好な友だち関係とはいえない」と日頃から伝えることが大切です。
SNSを使うときは、「タイミングが合ったときだけコミュニケーションをとる」など、友だちとの適切な関わり方についても一緒に確認してみましょう。「誰かを仲間外れにしていないか?仲間外れにされていないか?」と聞けるような信頼関係を普段から築いておけるといいでしょう。トラブルの早期発見にも繋がります。
【スマホ以外に興味関心が持てるものを探ろう】
もっとも心配な弊害は「スマホやSNSに没頭し、日常生活や学業をおろそかにしてしまうこと」ではないでしょうか。スマホ依存に陥ることは避けたいですよね。
そこで、スマホ以外に興味関心を持てるものがないか探ることもおすすめです。子どもが何に興味があるかをよく観察してみる、興味を持ちそうなジャンルの本を買ってみるなど、スマホ以外のことに興味関心が持てるようになることも大事です。
スマホに依存してしまう場合、日常生活になにかしら満たされない気持ちや人間関係に不安を抱えている可能性もあります。
家族で会話をしたり子どもの悩みを傾聴し、スマホ以外で楽しむ時間を増やして子どものスマホ時間を減らしていける環境を作ってあげましょう。
【機能面での対策も役立つ】
スマホならではのトラブルに対しては、機能面での対策をしてみることもいいでしょう。
警視庁生活安全部少年育成課の「SNSに起因する少年の被害実態と被害防止対策について」を見てみると、令和2年における学職別のSNSに起因する事犯の被害児童数は、高校生と中学生で約9割強を占めています。また、被害児童のフィルタリングの利用状況は、フィルタリングの利用の有無が判明した被害児童のうち、「8割が被害時に利用していない」というデータが出ています。
「ペアレンタルコントロール機能」を使用し、ゲームやアプリの勝手なダウンロードを防ぐ。「フィルタリング」で子どもにとって有害なWebサイトを排除する。こういった仕組みを利用して、スマホやSNSへの依存を防ぐ環境を作ることも大切です。
「セキュリティ対策ツール」の【ペアレンタルコントロール機能】は、「アダルト/成人向け」や「下着/水着」などブロックしたいURLをカテゴリーごとに制限したり、インターネットの使用時間や起動するアプリを制限したりすることができます。
また、LINE®などのメッセンジャーアプリでやり取りされる URL について、危険性が高い URL を検出し警告することも可能です。
もし、複数台(親子や兄弟)の端末で「セキュリティ対策ツール」を使いたい場合は、「セキュリティ機能ライセンス・プラス」をお申し込みいただくことで、手軽に家族のスマホ(Android端末)などでもセキュリティー対策をすることができます。
「セキュリティ機能ライセンス・プラス」についてはこちらをご覧ください。
【標準装備の「セキュリティ対策ツール」によるセキュリティー機能について】
・(Windows OS、macOS)またはAndroid端末1台(1OS)分です。
・ご利用のパソコンまたはAndroid端末環境(OS等)やソフト等との相性により本機能が正常に動作しない場合があります。詳しくはこちらをご覧ください。
・定義ファイルやプログラムは、対象の「フレッツ光」等接続環境下でダウンロード、更新を行い、常に最新の状態にしていただく必要があります。
・本機能はセキュリティーに対する全ての脅威への対応を保証するものではありません。
・「セキュリティ対策ツール」の機能については、お客さまにて利用有無を設定することが可能です。
【「セキュリティ機能ライセンス・プラス」(オプション)について】
・「フレッツ 光ネクスト」「フレッツ 光ライト」または「コラボ光」の契約・料金が必要です。
・「コラボ光」についてはこちらをご覧ください。
・「フレッツ 光クロス」ではご利用いただけません。
・パソコン(Windows OS版/macOS版)、またはAndroid端末に対応しており、最大49台(49OS)まで追加可能です。
私たち親がはじめに思いつくことは「利用時間の制限」です。「スマホよりも、勉強に注力してほしい」「睡眠不足や生活習慣が乱れるのを避けたい」という想いから、親自身でルールを設定することを考えます。
でも本来は、子どもが自ら勉強や正しい生活習慣の必要性を感じ、自主的に勉強時間の確保や生活習慣の改善に取り組めるようになることがいいでしょう。
そこで、「親自身が心配している気持ち」を伝えたうえで「これらの状況にならないようにするにはどうすればいいか」を子ども自身に考えてもらう方法はいかがでしょうか。
子どもがしっかり考えて導き出したルールには、責任感も生まれてくるようです。ルールを守りやすくなりセルフコントロール力を高めることにも役立ちます。
*ご提案している方法はあくまで1つの事例です。ご自身のご家庭にあうルールを探すことが大切です。
またルールの一例として、以下のように「ルールさえ守れば使える自由が保証される仕組み」もおすすめです。
・やるべきこと(宿題や、身支度など)をしっかり終えてから、スマホを使う
・用事が発生したら、スマホの利用をすぐにやめて対応する
・就寝時間になったら、スマホの電源をオフにする
子ども自身がルールを守ろうと思える仕組みをつくることこそが、適切なスマホの利用に有効だといえるでしょう。
しっかりと話し合ったうえでルールを設定しても、最初のうちはうまくいかずに悩まされることも多いかもしれません。
インターネットが私たちの家庭に普及して約20年、スマホ普及からは約10年しか経っていません。SNSの普及からは、まだ日が浅いです。
悩むのは仕方のないことかもしれません。
スマホとの向き合い方についてはさまざまな議論がかわされており、明確な答えが確立されていない状況です。したがって、さまざまな記事などで意見を参考にしながら、スマホ・SNSとの向き合い方を子どもと一緒に親自身も学ぶことが大切です。
この機会に子どもと一緒にスマホ・SNSとの関わり方を話し合ってみてはいかがでしょうか?
■参考記事
スマホアプリのセキュリティーは大丈夫?- チエネッタ
https://flets-w.com/chienetta/pc_mobile/security-of-smartphone-application.html
※この記事は2024年1月16日現在の情報です。
※本項に記載されている商品またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。
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