リモートワーク、オンラインゲーム、スマートフォンのWi-Fiなど日々の仕事や暮らしで安定して高速な光回線が求められています。
光回線を選ぶなら、「NTT西日本品質」という選択を。
審査22-956-1
公開日:2023.11.29
連載ネットのいろは
vol.56
インターネットの安定性や速度は接続方式と通信方式によって変わってくることはご存じでしょうか。
・パソコンやスマホに加えて家電やガジェットへのインターネット接続
・オンラインゲームや動画などの高性能化・高精細化によるデータ量の増加
こういったことを背景に、インターネットの安定性や速度を求める方も多いはず。
安定性や速度は回線事業者やプロバイダーにより影響を受けることもありますが、「接続方式」と「通信方式」も大切になってきます。
今回はIPoE方式の接続をおすすめする理由や、他の接続方式との違い、通信方式についても解説していきます。
光回線でインターネットを利用する時、パソコンやスマホ等の通信端末からWebサイトなどのコンテンツまでの接続方式には「IPoE方式とPPPoE方式」2つの通信経路があります。
また、データの通信方式を定めたルールには「IPv6とIPv4」があり、これらの組み合わせでインターネットの実測値での通信速度に違いが出てくるとされています。
組み合わせで理論上、高速で安定した通信ができるのは「IPv6 IPoE」通信を利用することです。
インターネット回線の速度にお悩みの方、これから回線の契約を検討されている方は、「IPv6 IPoE」の通信を利用することがおすすめです。
おすすめの理由や「IPoE方式とPPPoE方式」の違い、「IPv4とIPv6」とは何かを解説します。
IPoE方式の大きな利点は「ネットワーク終端装置」を介さず、インターネットへ接続できることにあります。
旧式であるPPPoE方式では、多くの人や端末が同時に接続することで大量のデータをやり取りする際に「ネットワーク終端装置」の付近でトラフィックが増加し混雑してしまいます。
結果、通信容量は限界を迎え、速度の遅延が発生することがありました。
IPoE方式は電話回線網とインターネットサービスプロバイダーを接続する「ネットワーク終端装置」を通過する必要がなく、インターネットに直接接続することが可能です。そのため、遅延のボトルネックである原因がひとつ解消されることになります。
そして、このIPoE方式を利用する際に適用される通信方法のルールが「IPv6」です。
現在の接続方式が「IPoE方式」なのか知る方法
IPoE方式を利用するためには対応している回線事業者とプロバイダーを選び契約する必要があります。
IPoE方式で接続できているかわからない、知りたいという方は
インターネットで「IPoE 接続確認サイト」などで検索してみるとよいでしょう。
訪れたことのないWebサイトで確認するのが不安、という方は契約内容や確認方法を問い合わせしてみるのがおすすめです。
「IPv6」はIPoE方式を利用する際に適用される通信のルールとお伝えしましたが、通信方式には「IPv4とIPv6」があります。
現在、広く使われているのはIPv4(Internet Protocol Version 4)です。インターネットに接続するコンピューターが急増したため、使用可能なIPv4アドレスの数は残りわずかです。
そのため、IPv4に代わるIPv6という次世代規格が登場しました。
IPv6の登場によって、IPoE方式でのインターネット接続が可能になったこと、使用できるIPアドレスがほぼ無限になったというメリットがあります。
接続方式との関係性は以下の通りです。
接続方式/通信方式 | IPoE | PPPoE |
---|---|---|
IPv4 | × | 〇 |
IPv6 | 〇 | 〇 |
IPv6とは、「Internet Protocol Version 6」の略で、IPv4に次ぐインターネットプロトコル(Internet Protocol)の規格です。インターネットプロトコル(IP:アイピー)とは、インターネットでコンピューターが情報の送受信をする際に用いるルールを指します。
何気なく見ているWebサイトや動画は、画面の裏では膨大な数の情報が飛び交っているため、それらを管理するためのルールが定められているのです。
インターネットに接続している機器(パソコンやスマホなど)には、通常「IPアドレス」と呼ばれる識別番号が割り当てられます。IPアドレスを一言でいうとネット上の住所のようなものです。
IPv6の仕組みとメリット・デメリット、IPv4との違いについて詳しくはこちら
ここで知っておくべきなのは、IPv6にするだけで通信速度が安定する、改善できるわけではありません。
「接続方式」が重要であるため、例えばPPPoE方式でIPv4からIPv6にするだけでは通信速度の改善がはかれるというわけではありません。
また、ルーターやパソコン、スマホなどがIPv6に対応していない場合や、WebサイトやアプリケーションもIPv4でしか通信できない場合がありますので注意が必要です。
現在、IPv6に接続しているか確認する方法
・Windows 11 の場合 開くWindowsのマークを右クリックして「設定」を選択
「ネットワークとインターネット」→「ネットワークの詳細設定」→「ハードウェアと接続のプロパティ」の順に選択
「ハードウェアと接続のプロパティ」の情報の中にある「IPv6 アドレス」の項目に表示があるかを確認
空白ではなく、英数などが表示されていたらIPv6に接続されています。
メニューバーからアップルメニューを開き、「システム環境設定」を選択
「システム環境設定」から「ネットワーク」を選択
「詳細」を選択
「TCP/IP」を選択して、「IPv6 アドレス」が表示されていることを確認
現在の通信環境がIPv6に対応しており、有効になっている場合は上記の手順で確認するとIPv6の項目にIPアドレスが記載されています。
そもそも対応していない場合はIPv6の項目そのものが表示されません。
IPoE方式を利用する場合、IPv4の利用はできません。
現在はIPv4からIPv6への移行が進められている時期になっています。IPv4とIPv6には互換性がないため、まだIPv6に対応していないコンテンツが多くあります。
そんな時に利用できるのが「IPv4 over IPv6」という仕組みです。
「IPv4 over IPv6」を利用すると、IPoE方式のIPv6通信環境下でもIPv4のコンテンツを利用することができます。
難しいことはわからない!という方も環境さえ整えればIPv4、IPv6どちらの通信を行うかは自動で切り替わります。ユーザーが利用コンテンツごとに設定をする必要はありません。
ただし、対応しているプロバイダーやルーターが必要であるうえに、固定IP接続ができない場合もあります。
利用中または利用したいプロバイダーに問い合わせをするのが安心ですよ。
※すでにIPoE方式をご利用中の場合は、IPv4 over IPv6の申し込みが不要で標準提供されていることもあります。
ここまでIPoE方式でインターネットに接続すると通信速度の低下が起こりにくい理由や通信方式について解説してきました。
では、広く使われているPPPoE方式との違いを見ていきましょう。
PPPoE方式 | IPoE方式 | |
---|---|---|
ネットワーク終端装置 | 有 | 無 |
通信速度(理論上の最大値) | 1Gbps | 10Gbps |
認証方法 | IDとパスワード認証 | 回線認証のみ |
対応プロバイダー | 多い | 限られている |
コンテンツ | ほぼ利用できる | 利用できないものがある |
セキュリティー | IPsec(アイピーセック)がオプション | IPsec(アイピーセック)を標準搭載 |
IPoE方式のメリットは2.のブロックで解説しています。デメリットは対応しているプロバイダーとの契約が必要であること、「IPv4 over IPv6」を利用しないとIPv4のみに対応しているコンテンツにはアクセスできないことです。
また、IPoE方式はセキュリティー対策において送受信されるデータを暗号化するIPsecが標準搭載されています。安心な面もある一方、IPv4方式でルーターに付属するNAT(Network Address Translation)が機能しなくなり第三者からの侵入を許してしまうなどの危険性もあるといわれています。
より理論値に近い通信速度が実現できるインターネット回線を求めるのであれば、
・使用可能なIPアドレスはほぼ無限になった「IPv6」
・ネットワーク終端装置を経由せずに直接インターネットに接続できる「IPoE方式」
を利用した次世代インターネット環境である「IPv6 IPoE」を選択することが必要です。
一方で、契約するプロバイダーに制限があること、現在の回線を利用する場合はプランや貸し出しされている機器の変更、対応していないルーターの買い替えをしなくてはいけないことも注意点となります。
IPv6の通信最大速度は理論上10Gbpsあるため、インターネット回線自体も10ギガ(10Gbps)のスペックに変更することで高いパフォーマンスを発揮できるといえます。
そもそも10ギガ回線が必要なのか、どのくらいの速度なのか知りたい方はこちら
NTT西日本では最大概ね10Gbps※1スペックのサービスとして「フレッツ 光クロス(FTTHアクセスサービス)」を提供しています。「フレッツ 光クロス」はIPv6 IPoE接続方式*を選択していただくことが可能です。
*インターネット(IPv6 IPoE)接続方式、およびインターネット(IPv6 PPPoE)接続方式では、IPv4のみに対応したインターネットサイト等はご利用いただけません。IPv4のみに対応したインターネットサイト等をご利用いただく場合には、プロバイダーにより提供されるIPv4 over IPv6を利用したインターネット(IPv6 IPoE)接続方式、もしくはインターネット(IPv4 PPPoE)接続方式でのご利用が必要となります。詳細については、プロバイダーへお問い合わせください。
※1技術規格上の最大値であり、実効速度ではありません。なお、本技術規格においては、通信品質確保等に必要なデータが付与されるため、実効速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。インターネットご利用時の速度は、お客さまのご利用環境やご利用状況等によっては数Mbpsになる場合があります。ご利用環境とは、パソコンやルーター等の接続機器の機能・処理能力、電波の影響等のことです。ご利用状況とは、回線の混雑状況やご利用時間帯等のことです。
※2インターネットのご利用には、プロバイダーとの契約・料金が必要です。
また、NTT西日本から光回線を借り受けてサービスを提供している光コラボレーション事業者の「コラボ光」からも最大概ね10Gbpsスペックのサービスが提供されています。
10ギガ回線は「容量制限なしでオンラインゲームや高画質な動画などを楽しみたい方」や「家族で同時にインターネットを利用される方」におすすめです。※2
高速で安定性を追求したインターネットを提供するNTT西日本品質で大容量通信を快適に楽しむことができます。
「フレッツ 光クロス」がお住まいのエリアで利用できるか「提供エリア確認」で調べてみてくださいね。
10ギガ回線使用時の注意点
最大通信速度を最大限に発揮するためには、最大通信速度(理論値)が大きいWi-FiルーターやLANケーブル、通信デバイス(パソコン、スマホ、タブレット等)などが必要です。
・Wi-Fiルーター通信規格:IEEE802.11axに対応したWi-Fi6
・LANケーブル規格:カテゴリー6A(Cat6A)以上
・LANポート(LANケーブルの差し込み口)規格:10GBASE-T
・パソコン等の通信デバイス:Wi-Fi6や10GBASE-Tに対応した端末
「フレッツ 光クロス」ではホームゲートウェイ(「フレッツ 光クロス対応レンタルルータ」)の有料レンタルが可能です。10GBASE-Tに対応したポートをWAN側、LAN側各1ポートずつ備えており、Wi-Fi機能を標準搭載しています。
いかがでしたか?インターネットの通信速度を安定させる方法、理論値の最大通信速度になるべく近づける方法をご紹介しました。
難しい用語が多く、苦手意識が多い方もいらっしゃるかもしれませんが、今回ご紹介した内容で「どうすれば通信を安定させ、より速度を上げられるか」がわかる手助けになっていると幸いです。
これからも各種サービスの進化は目覚ましくなっていくことでしょう。
色々なデバイスやサービスを使いこなすために、ぜひ役立ててくださいね。
※本文に記載されている商品またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。本文中の各社の商標または登録商標には、™、®マークは表示しておりません。
※この記事は2023年10月16日現在の情報です。
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