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更新日:2025.09.29

連載ネットのいろは

vol.64

基本を解説! 暮らしと身近なビッグデータ インターネットとの関係は?

Topイメージ

Q:「ビッグデータって何?私たちの生活にどう関係しているの?」
A:「ビッグデータは簡単に言うと日々私たちが生活するうえで蓄積・生成されるデータの集まり。それらが活用されることで、私たちは知らない間に便利なサービスを受けています。」
今回はそんなビッグデータの基本や活用事例などを解説していきます。

① ビッグデータとは?暮らしの中でみる身近な例

ビッグデータとは、従来のデータベースでは処理しきれないほど膨大で多様、かつ高速に生成される情報の集合体です。
例えば、パソコンやスマートフォン、家電など、インターネットに接続できる端末からは、利用情報が取得されます。また、POSシステムを利用したレジでは購入履歴が記録され、交通系ICカードでは乗車時間や利用履歴が蓄積されます。
さらに、病院やクリニックで使用される心電図や血圧計などの医療機器からも、データが収集されることがあります。
このように、ビッグデータの出所は非常に多様です。

暮らしとビッグデータの関わりイメージ

ビッグデータの活用例として身近なものと言えば「あなたへのおすすめ」としてパーソナライズされた商品や情報を提供されることではないでしょうか。

これは、通販サイトでの購入履歴や閲覧履歴、動画サイトでの再生時間や視聴データ、SNSでの閲覧履歴や「いいね」などのアクションが対象となります。
こうした行動データが分析され、あなたの傾向に基づいておすすめの情報が提供される仕組みです。さらには、膨大なユーザーの行動データなどから興味が似ている人が閲覧・購入している情報が表示されたり、お気に入りに関する新情報が表示されたりするのもビッグデータと技術が合わさった結果なのです。

他にも天気予報や渋滞予測などにもビッグデータが活用されています。

ビッグデータの特徴は4Vという概念でまとめられています。
4Vは量・多様性・速度・正確性の頭文字をとったキーワードです。
Volume(量):数十テラバイトから数ペタバイト
Variety(多様性):数字や文字(構造データ)に加えて画像や音声、動画、センサー情報などの非構造データ
Velocity(速度):データがリアルタイムで生成・処理できる
Veracity(正確性):母集団に近いデータを扱うことで、より信頼性の高い分析が可能になる
また、最近では4VにValue(価値)を加えた5Vこそがビッグデータの特徴である、という考え方も広まっています。
Value(価値):データを分析・活用することで生まれるビジネスや社会的な価値

② 1日の行動からチェック!あなたとビッグデータの密接度

意識していなくても、私たちの暮らしにビッグデータは溶け込んでいます。
あなたの普段の行動にもビッグデータに関わるものがあるかもしれません。
下の表をチェックしてみましょう。

■日常でやっていることは?

A スマートフォンでSNSチェック SNS利用データ
B スマートウォッチで睡眠確認 健康データ
C ニュースアプリを見る 閲覧履歴データ

■会社や学校への移動手段は?

A 車(カーナビ使用) 位置情報データ
B 電車(ICカード使用) 交通履歴データ
C 徒歩や自転車 データ少なめ

■買い物のスタイルは?

A ネットショッピング 購買履歴データ
B 実店舗で電子マネー 決済データ
C 実店舗で現金 データ少なめ

■SNSの使い方は?

A 毎日投稿 投稿データ
B 見るだけ 閲覧データ
C 使わない データなし

■健康管理は?

A 体の状態をアプリに記録 健康データ
B 定期的な通院で症状確認 医療データ
C 体の状態は手帳に記録 データなし

いかがでしたか?〇〇データと記載されている項目に当てはまるものが多い方はビッグデータと大きく関わっており、既に生活の一部になっています。

  • ※データ名はイメージしやすく表現したあくまで一例です。
  • ※「データ少なめ」とは自分の端末からの情報発信がなくても周囲の環境や他の機器を通じて取得される可能性がある場合を表しています。

③ ビッグデータを生み出し活用するICTとAI

ビッグデータとAIのイメージ

ビッグデータは存在するだけでは意味がありません。
価値を生み出すためには近年話題の「ICT」と「AI」を活用することが重要で、これらは深く関わりがあり切り離せない関係です。
ICT…ビッグデータの収集・送信・保存をする
AI…ビッグデータを学習材料として分析・予測を行う


これまでのデータが主に「記録・管理」として使われてきたのに対して、近年はICTとAIの発展により予測や最適化、価値創出といった戦略的な側面も担うようになってきています。

ICTで集まったデータをAIが分析することで未知の発見や新しい戦略が生まれるのです。
企業や自治体はそれらを活かして、顧客ニーズの予測、業務の効率化、新商品の開発、災害対策など、さまざまな分野で活用。その結果、私たちに色々なサービスを提供しています。

ICT、AIについてさらに知りたい方は以下をご覧ください。
■ICTに関する記事
https://flets-w.com/chienetta/keyword/?tag=tag500
■AIに関する記事
https://flets-w.com/chienetta/keyword/?tag=tag83

④ 便利の裏にあるリスクにも注意

セキュリティーが重要のイメージ

ビッグデータの中には匿名化や集計データ、サンプリングなど個人を特定しないものもありますが、個人を特定するデータの利用も多く存在します。
ビッグデータが私たちの暮らしを便利にしてくれる一方で、消費者として知っておきたいこと、気をつけておくことを解説します。

【1】プライバシーの保護や設定を確認する

利用するサービスの「利用規約」や「プライバシーポリシー」を確認しましょう。
自分の情報について何のデータが収集されて利用されるかを事前に知っておくことが重要です。
また、写真の位置情報の付与など端末側でのプライバシー設定も利用しましょう。

【2】同意の管理

多くのサービスでは初回利用時に個人データの収集や利用に関する同意を求められます(オプトイン)。
また、位置情報や広告のパーソナライズ設定などのようにスマートフォンやブラウザーで後から変更することが可能な情報もあります(オプトアウト)。

【3】データの漏洩リスクを知る

サービスのセキュリティーが甘いと第三者にデータが渡るリスクが存在します。
サービスの利用時に強力なパスワードの設定や二段階認証の利用を求められる際は使用しましょう。乗っ取りや不正利用などの被害にあわないためにも自分のアカウントを守るための基本的な対策です。

【4】データの偏見や誤解を理解する

そもそもビッグデータは必ずしも正しいとは限りません。例えば、渋滞予測やお店の混雑予測などもあくまでデータの分析をもとにした予測です。偏ったデータの使用や誤った情報の分析により間違いや偏りが生まれることもあります。
最近ではAIによる自動判別も行われていますが、クレジットカードなどの審査や広告表示などに影響する可能性もあります。

【5】パーソナライズを過信しすぎない

自分にあった情報を提案してくれるパーソナライズは便利な一方で「自分の好みにあった」情報ばかりが集まりやすくなります。それに慣れてしまうと他の視点や情報にふれにくくなり、視野が狭くなることもありえるのです。自分自身と反対のものは排除(フィルタリング)されるため、反対の存在に気づきづらくなる危険性があります。

ビッグデータ活用は法制度が技術の進化に追いついていない側面があることを知り、事前に自分で取れる対策はとっておくことが大切です。

⑤ データの送信も受信もインターネット!回線にも注目

ビッグデータは、私たちが快適にインターネットを利用するための“縁の下の力持ち”であり、現代の生活に欠かせない存在です。そして情報を送る時も受け取る時もその背後では膨大なデータがインターネットを通じてやり取りされているのです。

例えば生成AIで画像を作成する時、ストリーミングサービスで途切れない高画質動画を見る時、ラグのないオンラインゲームのプレイ時も。

インターネット回線の通信速度が大きくなると一度に通信できるデータ量は多くなります。
光回線(FTTHアクセスサービス)で提供されている主要なサービスの速度は1Gbps~10Gbpsです。数値が大きいほど送受信できるデータ量が多く、インターネットの通信速度は速くなります。1秒あたりに転送できるデータ量は1,000Mbps=1Gbpsとなり、理論上10Gbpsは1Gbps回線の10倍の速さになります。

■関連記事
10ギガ(Gbps)光回線のメリット・デメリット・必要なものを紹介
https://flets-w.com/chienetta/lifestyle/atr_about-10gbps-optical-fiber-line.html

NTT西日本では、フレッツ光史上、最速スペックの通信速度が最大概ね10Gbps※1 の「フレッツ 光クロス ※2 」を提供しているほか、NTT西日本から光回線を借り受けて提供している光コラボレーション事業者の「コラボ光 」からも最大概ね10Gbpsスペックのサービスが多く提供されています。※3

興味のある方は「フレッツ 光クロス」がお住まいのエリアで利用できるか「提供エリア検索」で調べてみてください。

※1 ・技術規格上の最大値であり実効速度ではありません。通信品質確保などに必要なデータが付与されるため、実効速度の最大値は技術規格上の最大値より十数%程度低下します。
・通信速度は、端末機器の仕様などお客さまのご利用環境や回線の混雑状況などによって低下します。
※2 フレッツ 光クロスは一部サービスがご利用いただけません(セキュリティ対策ツールなど)。
詳細は[https://flets-w.com/service/cross/service_menu/]をご確認ください。
※3 インターネットのご利用には、プロバイダーとの契約・料金が必要です。

※この記事は2025年8月4日現在の情報です

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チエネッタ編集部

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