リモートワーク、オンラインゲーム、スマートフォンのWi-Fiなど日々の仕事や暮らしで安定して高速な光回線が求められています。
光回線を選ぶなら、「NTT西日本品質」という選択を。
審査22-956-1
公開日:2024.08.29
連載ネットのいろは
vol.60
SaaS・PaaS・IaaSという言葉を見聞きして、まるで何かの暗号のように感じた方も多いのではないでしょうか。これらは、「クラウド」のサービス内容を利用形態によって分類したもので、それぞれに特徴や適した用途があります。
クラウドについてよく知らない…という方も、さまざまなサービスが当たり前のようにクラウドで提供されているため、気づかないうちに使っているかもしれません。
そんな身近なクラウドは、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、クラウドゲーミングなど、昨今のITトレンドの多くを牽引しています。
今回は、生活やビジネスのあり方を変革しつづけるSaaS・PaaS・IaaSについて解説します!
クラウド(別称:クラウドコンピューティング)とは、コンピューターを動作させるための基盤となるITインフラを、インターネットを介して、いつでもどこでも必要な分だけ利用できる形態のことです。
ITインフラには、大きく分けてソフトウェア、ハードウェア、プラットフォームがあります。
これらITインフラをインターネット上で利用できるサービスは多数存在しており、それらを総称してクラウドサービスと呼ぶことが一般的です。
今回解説するクラウドサービスのSaaS・PaaS・IaaSは、ITインフラをどこまでクラウドが提供しているかによって分類した名称になります。
SaaS | PaaS | IaaS | |
---|---|---|---|
ソフトウェア | 〇 | - | - |
プラットフォーム | 〇 | 〇 | - |
ハードウェア | 〇 | 〇 | 〇 |
「〇」…クラウド事業者が提供
「-」…ユーザーが用意
・SaaS…ソフトウェアまで全てのITインフラを提供
・PaaS…ハードウェアからプラットフォームまでを提供
・IaaS…ハードウェアのみを提供
ソフトウェアとは、コンピューターに特定の動作を指示するためのプログラムのこと。
ソフトウェアは、大きく分けてOS、アプリケーション、ミドルウェアの3つに分類されています。
OS | ソフトウェアの中核、パソコンやスマホの動作を制御・管理 |
---|---|
アプリケーション | OS上で特定のタスクや機能を実行するプログラム 通話アプリや動画編集ソフトなど、ユーザーにさまざまなサービスを提供 |
ミドルウェア | OSとアプリケーション間の通信を円滑にするための「橋渡し」的存在 アプリケーションから送信されたリクエストをミドルウェアが解析し、ミドルウェアがOSに解析情報を伝えることでアプリケーションが機能する |
これらソフトウェアと相互に依存し合って動作しているのが、ハードウェアです。
ソフトウェアが実体のないプログラムであるのに対し、ハードウェアは実体のある物理的な部品や装置のことです。ハードウェアの代表例としては、パソコンやマウスはもちろんのこと、サーバーやストレージなどもハードウェアとして知られています。
サーバー | 保管したデータや情報を、ネットワークを介して他のコンピューターに提供、データの処理・共有に重点を置いている |
---|---|
ストレージ | 大容量データの保存と取り出しに特化 データの長期的な管理・アクセスを目的としている |
そして、このような多様なハードウェアやソフトウェアを稼働させるための基盤として、プラットフォームが存在するのです。
プラットフォーム | ソフトウェアやハードウェアを動作させるための土台 |
---|
ここからは、いよいよSaaS・PaaS・IaaSについて掘り下げていきますよ!
SaaS(サース)とは「Software as a Service」の頭文字をとった略称で、パソコンやスマホにソフトウェアをインストールせずに、インターネット経由で利用できるサービスのことです。
SaaSは仕事や日常生活で使われているサービスが多く、意識せずとも利用していることがほとんどです。例えば、友人と話す時にオンラインビデオ通話を使ったことはないでしょうか?こういったコミュニケーションツールはSaaSの代表例です。
他にもSaaSの代表的サービスは以下のようなものがあります。
・Web会議ツール
・チャットツール
・Webメール
・文書作成ソフト
・会計ソフト
使用したことがあるサービスも多いのではないでしょうか。SaaSが広く普及している理由は、導入やアップデートが簡単であることが大きいです。
SaaSでは、アプリケーションまで全てのITインフラをクラウド事業者が提供・管理してくれるため、ユーザーはアカウントを作成しログインするだけでアクセスできます。
サービスを一定期間利用するためにサブスクリプションの購入が必要なサービスもありますが、SaaSを利用するために必要なのは、コンピューターとインターネット環境だけです。
また、SaaSではデータもクラウド上のストレージやサーバーで管理されています。
そのため、複数人で同時に同じデータを閲覧・編集することが可能です。パソコンやスマホなど、デバイスを問わず利用できる点もSaaSのメリットといえるでしょう。
こういった利便性や手軽さから、SaaSは広く普及し利用されているのです。
PaaS(パース)とは「Platform as a Service」の頭文字をとった略称で、アプリケーションの開発環境や実行するためのプラットフォームを、インターネット経由で利用できるサービスのことです。
アプリケーション開発の他にもPaaSサービスではさまざまなことができます。
・システム開発
・データ分析
PaaSでは、クラウド事業者が、OSやミドルウェアからハードウェアまでの一式を提供してくれます。
つまり、PaaSを利用することで、アプリを開発するための基盤を構築・管理することなく、アプリケーション開発に集中できるのです。
またPaaSでは、Webアプリやモバイルアプリ、スマホと家電を連動させるIoTアプリなど、どのようなタイプのアプリでもPaaS上で構築できます。PaaSサービスはスペックの拡張・縮小に対応できるように設計されているため、規模の大小を問わず、さまざまなアプリ開発環境に対応することが可能です。
IaaS(アイアース)とは「Infrastructure as a Service」の頭文字をとった略称で、アプリを開発する際に必要なハードウェアを、インターネット経由で利用できるサービスのことです。
IaaSでは、先ほどご紹介したPaaSと同じくアプリケーション開発やシステム開発が可能です。
・アプリケーション開発
・システム開発
PaaSでも柔軟なアプリケーション開発が可能ですが、IaaSはより高い自由度やカスタマイズ性が求められる開発環境に適しています。また、IaaSでは利用量に応じて機能の拡張や縮小を自由に行えることもメリットのひとつです。
IaaSサービスの多くは、従量課金制であるため、ニーズに応じた機能を自由にカスタマイズできます。この柔軟性がコスト削減につながり、ECサイトを構築する大企業から趣味でゲーム開発を行う個人ユーザーまで、あらゆる規模の開発環境を快適なものにしてくれます。
ここまではSaaS・PaaS・IaaSを中心に、「as a Service」でどんなことができるのか見てきました。 実はこの「as a Service」には、他にもさまざまな種類があります。
開発者がサーバーの管理・運用を担うことなくアプリケーション開発ができるサービス。サーバーの存在を意識することなく開発に集中できるサービスであることから、「サーバーレス」とも呼ばれています。
FaaSとよく似ているPaaSは、常時処理が必要な場合に適しているのに対し、FaaSは変則的に処理が必要な場合に適しています。例えば、曜日や時間帯によって利用量が変動するECサイトを運用する場合には、FaaSが適しているといえるでしょう。
このように、FaaSは処理が発生した時のみ稼働するため、アプリ開発のコストを削減できます。
仮想のデスクトップ環境を提供してくれるサービス。DaaSを利用することで得られる最大のメリットは、セキュリティーリスクが大幅に低減される点です。データはデバイスではなくクラウド上に保存されているため、仮にノートパソコンなどのデバイスが盗難されても、第三者が機密データにアクセスするリスクを最小限に抑えることができるのです。
上記で紹介したサービスは数ある◯aaSのうちのほんの一部で、なんと◯の中に入る文字はA〜Zまであるともいわれています。
この多種多様なクラウドサービスを総称した言葉が「"X" as a Service=XaaS(ザース)」です。XaaSは導入のハードルも低いことから、ビジネスから日常生活にいたるまで今後ますます活用されていくことが期待されています。
Webメールや開発環境など、インターネットにつなぐだけでさまざまなサービスを利用できるクラウド。どこからでも簡単にアクセスできて便利ではありますが、いずれのサービスもインターネットを通じてデータのやりとりが行われるため、同時に複数のサービスを利用すると、ネットワーク上に流れるデータ量が増加することも。膨大なデータが流れることで、ネットワークに負荷が生じてしまいます。
そのため、データの送受信が滞り、速度遅延が発生する可能性も考えられるのです。
近年はクラウドと親和性の高い生成AIの普及もあり、クラウド活用の幅も拡大傾向にあるため、よりスムーズに通信できる大容量回線が注目され始めています。
例えば、NTT西日本が提供する「フレッツ 光クロス(FTTHアクセスサービス)」は、上り・下りともに最大概ね10ギガ(Gbps)※1スペックのサービスで、「フレッツ光」史上最速の通信速度を実現した光回線です。NTT西日本から光回線を借り受けて提供している光コラボレーション事業者の「コラボ光」からも最大概ね10Gbpsスペックのサービスが提供されています。
10Gbps回線は一度に送受信できるデータ容量が多いため、動画ファイルのダウンロードが重なった時や扱うシステムが増えた場合も、快適にクラウドサービスを利用できますよ。※2
「フレッツ 光クロス」がお住まいのエリアで利用できるか「提供エリア検索」で調べてみてくださいね。
※1 技術規格上の最大値であり、実効速度ではありません。なお、本技術規格においては、通信品質確保等に必要なデータが付与されるため、実効速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。インターネットご利用時の速度は、お客さまのご利用環境やご利用状況等によっては数Mbpsになる場合があります。ご利用環境とは、パソコンやルーター等の接続機器の機能・処理能力、電波の影響等のことです。ご利用状況とは、回線の混雑状況やご利用時間帯等のことです。
※2 インターネットのご利用には、プロバイダーとの契約・料金が必要です。
■関連記事
10ギガ(Gbps)光回線のメリット・デメリット・必要なものを紹介
10Gbpsの光回線って本当に速いの? 10Gbps回線利用者に通信速度やリアルな使用感を聞いてみた!
また、さまざまなデータを扱うクラウド環境では、セキュリティー対策を意識することも大切です。特に、フリーランスの方や自営業の方は、クライアントの情報や個人情報を扱うことが多いため、クライアントの機密情報や自身の信頼を守るためにも、複数のセキュリティー対策を導入することが重要です。
NTT西日本では、「フレッツ 光クロス」と合わせて利用可能なサービスとして、「セキュリティ機能見張り番」を有料で提供しています。
「セキュリティ機能見張り番」は、コンピューターウイルスが侵入しないように防ぐ入口対策とは異なり、外部への不正な挙動を阻止する出口対策型のサービスです。万が一セキュリティーのリスクにさらされてしまっても、情報を持ち出させない出口対策をすることでデータ流出を未然に防ぎます。
【「セキュリティ機能見張り番」について】
※「セキュリティ機能見張り番」のご利用には、「フレッツ 光クロス(一部エリアを除く)」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」、「フレッツ 光マイタウン ネクスト」、または「コラボ光」(詳しくは[https://flets-w.com/collabo/]をご確認ください)のいずれかの契約・料金が必要です。
※「セキュリティ機能見張り番」の利用には、プロバイダーとの契約・料金が必要です。
※プログラムは更新を行い、常に最新の状態にしていただく必要があります。
※本機能はセキュリティーに対する全ての脅威への対応を保証するものではありません。
※ご利用のパソコン環境(OSバージョン等)やソフト等との相性により本機能が正常に動作しない場合があります。
【「フレッツ 光ライト」等をご利用の方が「セキュリティ機能見張り番」で追加いただく「専用ツール」について】
※「フレッツ 光ライト」や一部の「コラボ光」での「専用ツール」の利用量も通信料の対象です。
※「フレッツ 光ライト」は、2023年3月31日に新規申し込み受付を終了しました。また、2025年3月31日をもってサービス提供を終了します。詳しくは[https://www.ntt-west.co.jp/news/2211/221130a.html]をご確認ください。
利便性が高いクラウドサービスは、日常生活からビジネスまで、さまざまな分野にメリットをもたらします。一方で、クラウドサービスを最大限に利用するなら、用途に適したネットワーク環境を整える必要があります。
クラウドサービスの利用時にパソコンやスマホの動作が遅いと感じる方は、大容量・高速回線のインターネットサービス「フレッツ光 クロス」がおすすめです。
※本文に記載されている商品またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。
※この記事は2024年7月5日現在の情報です。
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