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公開日:2023.10.26
更新日:2024.01.30

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スマホの5Gや6G、光回線の10Gの「G」ってどんな意味? 速度の違いは?

5Gと6Gと10Gのイメージ

スマホを利用していると画面に小さく「4G」や「5G」と表示されていますが、どのような意味があるのかご存じでしょうか。また、最近では光回線の「10G」という言葉を目にすることも増えてきましたが、スマホの「4G」や「5G」と光回線の「10G」にはどのような違いがあるのか疑問を持っている方もいるかもしれません。
この記事では、5Gと10Gの「G」の違い、モバイル回線と光回線の速さの違いについて解説します。また、次世代移動通信システムである「6G(シックスジー)」についてもご紹介します。

15Gと10Gの「G」の違いとは?

スマホなどで利用される4G・5Gはモバイル回線の「第4世代移動通信システム」「第5世代移動通信システム」のことです。「第4世代」「第5世代」を英語で表した「4th Generation」「5th Generation」の略称で、「4G(フォージー) 」「5G(ファイブジー)」と呼ばれます。それに対し光回線などの10Gは、「通信速度」を表しており、速度の単位である「Gbps(ギガビーピーエス)」の頭文字の「G」を取って、10G(ジュウギガ)と呼ばれます。

このように、「10G」というものは通信速度を表しており、例えば光回線の10Gとは、技術規格上の最大通信速度が概ね10Gbpsである光回線を指します。そのため、スマホなどの5Gと光回線の10Gの通信速度を比較するには、「モバイル回線」と「光回線(固定回線)」のそれぞれの特徴を理解することが必要です。

それでは、「モバイル回線」と「光回線(固定回線)」の特徴と速度の違いを見ていきましょう。

2モバイル回線と固定回線(光回線)の違いとは?

矢印のイメージ

モバイル回線と光回線(固定回線)の特徴

モバイル回線
5Gのように、携帯電話の回線を利用して無線通信でインターネットに接続する回線のことを「モバイル回線」と呼びます。
Wi-Fiを利用した通信とは異なり、携帯電話会社の基地局の電波を受信して通信を行うため、基地局の電波が届く範囲であれば、屋外、屋内のどこに移動してもインターネットが利用できます。
モバイル回線を利用した5Gの通信速度は、技術規格上の最大通信速度は概ね10Gbpsといわれています。

しかし、モバイル回線は通信エリアが限定されてしまうため、5Gが利用できないエリアでは自動的に4Gでの通信に切り替わり、急に通信速度が低下することがあります。モバイル回線は天候に左右されたり、物理的に建物の壁にさえぎられたりと通信が安定しない場合もありますが、利用する場所を選ばない点においては優れています。

光回線(固定回線)
光ファイバーと呼ばれる通信回線を利用してインターネットに接続する回線のことを「光回線」と呼びます。
光回線は、屋外から屋内に直接回線を引き込むため「固定回線」に含まれます。固定回線にはいくつか種類がありますが、現在の固定回線として主流なのは、光回線事業者が提供する光回線で、高速で安定性に優れているという特徴があります。光回線の速度は、一般的に最大概ね1Gbps~10Gbpsと言われています。

光回線は光回線事業者と、回線をインターネットと接続する役割を担っているプロバイダーと契約することで利用できます。光回線を契約するときは「プロバイダーがセットになっているか」、「別でプロバイダーの契約が必要か」について確認する必要があります。

以下の比較表で、通信速度やその他の特徴についてまとめていますのでご覧ください。

【モバイル回線と光回線(固定回線)の比較表】

  モバイル回線 光回線(固定回線)
通信速度 5G:最大概ね10Gbps
4G:最大概ね0.04 Gbps~1Gbps
最大概ね 0.1 Gbps~10Gbps
通信の安定性
通信容量の制限  無※1
開通工事の有無
メリット 固定回線に比べてプランが豊富
外出先でも利用できる
契約当日から使用できる
通信速度が速く安定性が高い
データ量を気にせずに利用できる※2
複数端末を同時に接続しても通信が安定しやすい
オプションサービスが充実している
デメリット 通信制限がある※3
通信速度が天候や利用場所により低下しやすい
バッテリーが切れると使用できない
基本的に開通工事が必要
外出先で利用できない
停電時に使用できない

※1プロバイダーによっては通信制限を設けている場合があります。
※2プロバイダーによっては定められた期間内に膨大なデータ量の通信が行われた場合、通信制限がかかる場合もあります。
※3モバイル回線を提供している事業者によっては無制限プランを設けている場合もあります。


モバイル回線は「Beyond 5G」と呼ばれる 5Gの次の世代の移動通信システムの取り組みが進められています。
それに対し、光回線(固定回線)は、各社から通信速度10Gbpsのサービスが登場しており、これからスタンダードになっていくことが予想されます。

NTT西日本では最大概ね10Gbpsスペックのサービスとして「フレッツ 光クロス」を提供しています。また、NTT西日本から光回線を借り受けてサービスを提供している光コラボレーション事業者の「コラボ光」からも最大概ね10Gbpsスペックのサービスが提供されています。

なお、10Gbpsというのは技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではないので、利用する環境や機器によって速度が大きく低下する場合があることも押さえておきましょう。

Beyond 5G(6G)とは

5Gの「高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」といった機能をさらに高度化することに加え、「低消費電力」「安全・信頼性」「自律性」「拡張性」といった持続可能で新たな価値の創造に資する機能をもった5Gの次の世代の移動通信システムのことをBeyond 5Gと呼びます。

6Gへのロードマップ

出典:総務省ホームページ「Beyond 5G推進戦略 -6Gへのロードマップ-」

Beyond 5Gは「6G」と呼ばれることもあり、同じ意味で使われる場合もあります。しかし、6Gは単に5Gの次に導入される次世代通信規格であるのに対し、総務省が想定するBeyond 5Gは、「誰もが活躍でき、持続的に成長し、安心して活動できる社会の実現」に必要な技術です。

総務省が2020年6月に「Beyond 5G推進戦略」を策定し、Beyond 5Gの実現に向けて取り組みを進めています。

すでにサービスの利用が開始されている5Gについて詳しく知りたい方は次のページもご覧ください。
■新技術「5G」で変わる、わたしたちの暮らし- チエネッタ
https://flets-w.com/chienetta/technology/nrt_ser-cat36_5g_wili_change_our_lives.html

36Gでできること

6Gのイメージ

6Gの特徴と5Gとの違い

【超高速・大容量通信】
5Gには、高速・大容量技術的特長があり実効速度が10Gbps程度と言われていますが、6G通信では100Gbpsを超える通信速度が必要とされています。100Gbps以上の通信速度が実現すると、国内外のあらゆる場所でリアルタイムな情報が手に入れられるようになるため、人々がその場の情報やデータをより速く、より遠くまで共有できると考えられています。

【超低遅延】
超低遅延とは、通信を行う二者の間における通信ラグを極限まで減らす技術を指します。6Gでは5Gの10分の1の1ms(1,000分の1秒)以下程度の超低遅延を目標として開発が進んでいます。10ミリ秒だった通信ラグを6Gでは1ミリ秒未満まで抑え込むことを目標としています。6Gではこれらのシステムをさらに安定した状態で運用するためにも、超低遅延の実現が重要であると考えられています。

【多数同時接続】
1つの基地局から同時に接続できる端末が、1平方キロメートルあたり4Gでは約10万台、5Gでは約100万台ですが、6Gでは約1000万台の接続を目指しています。これによりアクセス集中による伝送遅延の問題が解決し、リアルタイム監視によるセキュリティーの強化やオンライン会議・授業がスムーズになり、住んでいる場所を問わず、同じ情報や体験を得られることが期待できます。

【超カバレッジ拡張】
6Gでは、5Gの特徴である「高速大容量」「低遅延」「多数同時接続」のさらなる高度化にとどまらず、これまでとは別方向での技術革新も期待されています。その1つに、「超カバレッジ拡張」があります。カバレッジとは通信用の電波が及ぶ範囲のことです。6Gでは5Gの移動通信システムでカバーしきれていない、海や空などの遠隔地域や、宇宙にまで範囲を広げる超カバレッジ拡張を目標としています。これまでの4Gや5Gでは通信できない地域・場所が存在しているため、6Gでは「超カバレッジ拡張」の実現が求められています。

6Gで実現する未来

1Gから5Gまでの移動通信システムは、約10年の間隔で次の通信規格が誕生しています。5Gのサービスが開始されたのは2020年であるため、6Gの導入時期は2030年ごろと予想されています。

6Gを活用すると、現在すでに提供されている仮想現実と呼ばれる「VR」を、もっと身近に体験できるようになります。例えば、離れた場所にいる家族と映像を送り合うことで相手が目の前にいるような感覚が体験できたり、相手のジェスチャーや表情をありのままに反映したり、対面さながらのコミュニケーションが実現するかもしれません。

また、「メタバース」が現実に近い3次元立体映像となり、現実世界と仮想世界が一体化するようなレベルにまで高精細になると言われています。これにより、何時でも何処からでも行ってみたかった国に数分でアクセスし、旅行気分が味わえる未来がやってくるかもしれません。

VRやメタバースについて詳しく知りたい方は次のページもご覧くださいね。
■スマホでも楽しめる! VRゴーグルの種類と特徴- チエネッタ
https://flets-w.com/chienetta/technology/atr_ser-cat36_types-of-vr-goggles.html

■メタバースとは? デジタルツインと10ギガ回線で楽しむメタバースイベント- チエネッタ
https://flets-w.com/chienetta/technology/cb_other60.html

ここ数年、私たちの日常生活において、充電が必要な端末が増えてきています。外出先などでバッテリー切れが心配という方も多いのではないでしょうか。モバイル端末については、これまではコードをつなぐか、ワイヤレス充電対応の充電器の上に置くという作業が発生していましたが、6Gでは自動ワイヤレス充電という技術の実現が計画されています。

自動ワイヤレス充電とは、電源がない場所でも電波を使って端末に電力を供給できる仕組みです。この技術によりスマホだけでなく、腕時計などのウェアラブル端末なども自動ワイヤレス充電によって充電する手間がかからず、外出先で電池切れになる心配も少なくなります。スマホやイヤホンなど身の回りのもの以外にも、自動給電システムからワイヤレス充電が可能となることで、電池消費を気にすることなくドローンを飛ばすことができたり、充電を気にせず電気自動車が走り続けられたりする日がくるかもしれません。

このように次世代通信規格である6Gが実現すると、私たちの生活の利便性は飛躍的に向上することが期待されています。

4安定性を重視するなら光回線(固定回線)がおすすめ

光回線のイメージ

5Gや次世代通信規格である6Gなどのモバイル回線は場所を選ばす利用できるため、外出先や移動中での利用に適していますが、容量制限なしでオンラインゲームや高画質な動画を楽しみたい方、在宅ワークが多い方など、より安定した通信が求められる場面ではモバイル回線よりも光回線(固定回線)がおすすめです
自宅のインターネット回線の選び方や光回線のメリットについては次の記事でも解説しています。
■<10Gbps光回線も登場>5Gホームルーターとは。自宅のネット回線どちらを選ぶ?- チエネッタ
https://flets-w.com/chienetta/lifestyle/nrt_ser-cat36_about-home-router.html

現在、固定回線の代表である光回線は1Gbpsのサービスが主流ですが、最近では下り・上りともに最大概ね10Gbpsの通信速度を利用できる「10Gbps」のサービスが登場し、これからは10Gbpsが光回線選びのスタンダードになることが予想されます。
NTT西日本では「フレッツ光」史上最速スペックの最大概ね10Gbps※1の「フレッツ 光クロス」を提供しています。また、NTT西日本から光回線を借り受けて提供している光コラボレーション事業者の「コラボ光」からも最大概ね10Gbpsスペックのサービスが多く提供されています。

高速で安定性を追求したインターネットを提供するNTT西日本品質で、容量通信を快適に楽しむことができるため、自宅では安定したインターネット環境が必要な方や大容量通信で快適にインターネットを楽しみたい方などにおすすめのサービスです。※2フレッツ 光クロス」がお住まいのエリアで利用できるか「提供エリア確認」で調べてみてくださいね。

※1 技術規格上の最大値であり、実効速度ではありません。なお、本技術規格においては、通信品質確保等に必要なデータが付与されるため、実効速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。インターネットご利用時の速度は、お客さまのご利用環境やご利用状況等によっては数Mbpsになる場合があります。ご利用環境とは、パソコンやルーター等の接続機器の機能・処理能力、電波の影響等のことです。ご利用状況とは、回線の混雑状況やご利用時間帯等のことです。
※2 インターネットのご利用には、プロバイダーとの契約・料金が必要です。

5まとめ

今回は5Gや次世代通信規格である6G、光回線の10Gbpsについてご紹介しました。6Gの実現が2030年という極めて近い将来での実現が見込まれていることや、現在の私たちがすでに触れているVRやメタバースといった技術がさらに進化していくということから、本記事でご紹介した「6Gで実現する未来」は遠くないことがわかります。
また、移動通信システムが進化している一方で、通信の安定性においては今のところ固定回線である光回線が優れていると言われています。しかし、光回線とモバイル回線、どちらもメリット・デメリットがあります。

この記事を参考にして、利用スタイルや使用環境など、自分の使い方に合っている方法を選んでインターネットを楽しんでくださいね。

※この記事は2023年9月11日現在の情報です。

「インターネット回線」を見直してみませんか? 「インターネット回線」を見直してみませんか?

リモートワーク、オンラインゲーム、スマートフォンのWi-Fiなど日々の仕事や暮らしで安定して高速な光回線が求められています。
光回線を選ぶなら、「NTT西日本品質」という選択を。

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チエネッタ編集部

チエネッタ編集部

インターネットを楽しく・便利に使うための情報を発信しています。Wi-Fiを使った節約術や、パソコンの便利な操作方法など、暮らしに役立つ「チエ」と、会話を盛り上げる「ネタ」をお届けします。
運営会社:NTT西日本

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